太陽系を構成する星の1つに、地球という星がある。
そこには、あるユニークな国が存在する。
その国は、高い社会インフラを持ち、高い識字率を誇り、あまり高いとは言えない政治性を備えている。
地球上で3番目に平和な国と言われているが、国民はその平和に合わせてのんびりしている、というわけでは決してない。
というのは、地球上で最も多く貿易されている資源の1位2位である「石油」と「コーヒー豆」が、その国からは産出されないからである。
その国では、つまり生の資源を輸出することによる収益に頼ることができない。中東と呼ばれる地域では、ただ石油採掘施設さえ作れば、あとは国民が国からの補助で遊んでいても生活をすることができるというメリットがあったが、このユニークな国では、そういう楽をすることができなかったのである。
そこで、その国が取った国を富ませる手段とは、原材料を加工して、より価値のある製品に仕立て上げ、それを別の国に輸出するという商売である。
その国は、20世紀と呼ばれた時代に、主流とされた地下資源がなかったことから、技術力を高めざるを得なかった背景がある。事実、1番目と2番目に平和な国よりも圧倒的な技術力を誇るに至り、結果、経済的な成功を成し遂げている。
その技術力の平均値は、他国を圧倒的に抜き去り、地球上に存在する国のお手本となっている。自国内のサービスレベルも非常に高い。ヨーロッパの国でよくある例で言えば、例えばレンタルDVDが、1本600円、1泊2日で2本までしか借りられない。
方や、このユニークな国では、1本100円で7泊8日もレンタルできてしまう。レンタル本数制限も2本なんて店はない。10本ぐらいまとめてかりることだってできてしまう。客の質の良さにもその原因があるのかもしれない。
そして、その技術力・商売力は、何も工業生産やサービスレベルだけにはとどまらなかった。
生産技術からの応用になるのかは未だ不明だが、その国の「マンガ」「アニメ」といった作品が、あまりにも優れていると評価され、地球中の人類の心をわしづかみにしている。
「アフリカ」と呼ばれる紛争の絶えない地域には、ただ「ドラゴンボール」というアニメだけを楽しみにしている少年たちがいるという。
このユニークな国は、地球上に価値を生み出すとともに、希望を作っているとも言える。
それは、地下にたまたまあった資源をただ掘り出して売るというだけの活動ではなく、無から有を生み出すということはどういうことか、という「人間の可能性」を訴えかけさえするものであるように感じる。
このユニークな国は、生活面においても、地球中から注目を浴びている。フランスと呼ばれるファッションの源泉国とも言える国からの、そのユニークな国への留学生は、留学が終わった後、自分の国には帰りたくないと言うそうだ。
フランスと言えば、お洒落な街としてのイメージが強く、子供手当も充実しているなど、政策的にも優れた点を多く伝え聞くが、一転、フランスの若年層の雇用は非常に厳しいという面がある。何についても、表裏はある。そして、そのどちらをも見たフランスの学生が選びたいと思うのは、自国ではないと言う。これは驚きである。
ところで、そのユニークな国の恩恵を預かるには、その国に住まなければならないのだろうか?
いや、そんなことはない。
今や地球上であれば、どこにいてもそのユニークな国の良い影響を受けることができる。なぜなら、前述したアフリカの少年は、すでにその恩恵を受けているではないか。
その高いサービスレベル、製品を作る力、顧客の想いを形にする力は、今や地球上どこにいても、影響を受けてしまうレベルにある。
たとえ、その国と一切関わり合いになりたくないと思ったとしても!
その国に住んでも良し、住まずに別の国からその国を眺めても良し、どこにいても、その国の素晴らしさを、身をもって感じることができる。
そんな奇跡のような国が、地球という星に存在することを、知ってもらえれば、と思う。