アスタリスクでは毎月再確認をする行動目標があって、それが「信頼を勝ち取る、スピード感を持って行動する、情報収集を怠らない」というものである。
人間というものは、徐々に変化していることに、なかなか気付かないものであり、例えば「スピード感」というものが根付いて行っているということに、誰も気付いていなかったりする。
しかし、これをお客様の評価によって、実感させられた出来事があった。それは、お客様のことばで、「ある仕事にかかる単位が1だとすると、ある会社は1年で、アスタリスクは1日だ」というものだった。
それは、よりインパクトのある格言が作られる時に行われる事実の誇張が含まれてはいるものの、お客様の評価なり笑顔なり、あえて言葉を選ぶとすれば「感動」がそこに、心の動きとして存在したのではないかと思われる。
気付けば、確かに、「今日の誰それのあの仕事は、ものすごい勢いでキャッチボールをしている」と感じることがあったりする。
剛速球でキャッチボールをしていると言っても過言ではない。
そう考えたところで、でも、ただスピード感があればいいというものではないんだろうな、と思った。
技術力があってこそ、スピードを速くすることができるのではないか、と。
仕事というのはある状態を別の状態に変化させることであり、そこに介在するものは、意志の力と技術力の両輪であると思う。
行動目標に照らし合わせると、「情報収集を怠らない」という点が、技術力に相当するのかもしれず、なるほど、よく出来ている。
今回の一連の仕事から見て、ホテル業界などでよく口にされる(であろう)ホスピタリティといった精神がかいま見える気がした。
◆顧客からスタートするということ
最近ネットで読んだ記事に、「結局は自分の好きなことを貫き通したやつが負け」というものがある。これはお笑い芸人に関する考察だが、一般社会にもそのまま応用できると思った。
この話のポイントは3つあって、それを抜粋すると、つまり以下のようなことだ。
一つは、自分がそれを好きでやっているということは、裏を返せばお客さんへの奉仕の気持ちが足りないということになり、それを見透かされて、お客さんの気持ちを萎えさせてしまうということがある。
「あ、この人は私にサービスするつもりはないのだな。自分だけが楽しんでいるのだな」
そう思われたら最後、お客さんの心が暖まることは二度となく、以降、そこでどんな内容のお笑いがくり広げられようと、ほとんど笑ってくれなくなるのだ。
二つ目は、舞台というのはお客さんとともに作り上げていく「共同作業」という意味合いが強い
そして最後の三つ目は、これが一番重要なのだが、「人間というものは、本来的には『人に喜んでもらうこと』を至上の喜びとして感じる生き物だ」ということがある。
ぼくがくり返し言うのは、「まずは自分を捨てる勇気を持て」ということだ。そしてドラッカーの著作の中でもくり返し述べられている「顧客からスタートする」というのを肝に銘じろ、ということである。
ぼくはいつも、みんなにイメージしてほしいと言うようにしている。満座の観客が、自分のネタで大笑いしている場面を。そして、それを舞台の上から見ている自分を。
その時あなたは、どういう気持ちになりますか?
その時あなたは、喜びを感じているだろうか?
もしその時、あなたが喜びを感じているのだとしたら、そこからスタートして下さい。その笑顔を引き出すことの喜びを目標に、ネタを作って下さい。そうすれば、自ずから自分を捨てる勇気を持てるし、「顧客からスタート」することもできる。そうして、自分の好きなことを貫かないでも済むようになるのだ、と。
以前僕は、「キャッチボールで早くボールを返すのは、自分の責任逃れの面もある」という発言をして社長から指導を受けたが、この記事は何のためにキャッチボールをするかということを教えてくれる。
キャッチボールのその先に、何があるのかということを。