若いころは、誰よりも先に確固たる地位や収入にありついて、同期で一番になりたいとか、嫌いなヤツの鼻をあかせたい、自分を振った女を後悔させたいと思うものです。
これは、実に「当たり前」のことです。どんな人もそういった考えを持ちますし、劣等感や現状を打破したいという欲望が強い熱意となり、エネルギーになるのは古今東西どこにでもありふれた成功物語です。
でも、不思議なことに、ある程度成功してしまった人が、こんな事を言い始めることが良くある。
「20代、30代で生き急ぐ必要はない。もっとじっくりと構えて、周りの色々なものを観察し、吸収しながら生きたほうがいい」
それどころか、自分自身の過去をも振り返り、「自分が若い頃は、生き急いでいた。そのせいで、大切なものをスルーして来た気がする」などと言い始める。
そういう人は、もう「向こう側」で落ち着いている人なんだと思います。昔を忘れてしまった人。初心を永遠に取り戻せない人。もはや成長のない人間。当事者意識のカケラもない上から目線。
そんな成功者も、若い頃は生き急いでいたに違いないのです。
若い頃に、若さゆえチカラが足りていなかったにもかかわらず、無理をしてなんとかしようともがき、あがき、より大きな事を成し遂げようと「生き急ぐ」ことで、その積み重ねで、ようやく成功にたどり着けたはずなのです。
それなのに、何やらわけのわからない「じっくりと構えてどーの」という意見にコロッと変わってしまう。じゃあ、じっくりと構えて動かず、考えてだけいて、同じような成功が成し得るのか?そんなものが、成功を呼び込めたはずがない。
生き急いだから、その人の今があるに違いないのです。
人は一度成功すると、それまでの苦労を忘れ、「自分であればどのようにしても今の地位を獲得できたはず」だと勘違いをしてしまうのだと思います。でも、そんなわけないじゃないですか。生き急ぐほどの熱意があったから、それに好循環が発生したに違いないのです。
何が、「生き急ぐ必要はない」だ。
生き急げ!!
生き急げ!!
・・・ところでこれは若い人だけにあてはまるのでしょうか?
50代にもなると、定年が間近に感じられるそうです。自分の仕事人生の終わらせ方について、リアルに考えるようになるのだそうです。すると、50代の方がより「生き急ぐ」必要があるんじゃないでしょうか?僕は50代になったことはないので分かりませんがね。
ま、生き急ぐことが悪いと言われているこの世の中で、あえて僕は違う仮説を提示したいといことです。「生き急ぐほうが面白いのではないか」、という仮説です。
これは、カンタンですが別の言い方をすることで証明できると思っています。
生き急ぐということは、つまり色々やってみるということです。
つまり、手を多く動かすということです。行動するということです。
ということは、失敗も多く経験するということです。
ということは、どうすれば失敗するのかが分かってくるということです。
そうすると、どうすれば失敗しないのかが分かるということです。
そうすると、だんだんと近道が分かるようになるということです。
ということは、生き急ぐと近道が他の人より早く分かるということです。
早く分かると、チャンスが多くあります。
成功というのはある程度確率論で、チャンスに多くトライすればするほどGOODです。
ということは・・・もうお分かり頂けたかと思います。
「若い頃に生き急ぐ必要はない」という言葉を、真に受ける必要はない。
その成功者が若かった頃の発言は参考にできるでしょうが、歳を取ってからそんな事を言うようになったヤツの「今」は、疑ってかかれ!
まぁ、そういうことです。